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スイーツアンバサダー・nanshiさんの“シェアする楽しみ”

スイーツアンバサダー・nanshiさんの“シェアする楽しみ”

nanshi(ナンシ), 佐々木 早貴

“あの人のインスタに投稿されている、あのお菓子が食べてみたい”と思うのは、そのお菓子が魅力的なことはもちろん、信頼できる人が発信する情報だからこそ。SNSでおすすめスイーツを紹介する、スイーツアンバサダーのnanshi(ナンシ)さん。会社員として働きながら、年1,000種類以上のスイーツを食べ歩きます。はじめに、スイーツアンバサダーとはどんな肩書きなのかお聞きしました。

目次

  • 肩書きや資格が持つ意味
  • スイーツアンバサダーの仕事
  • nanshi、SNSがバズる
  • 情報を発信する側の心得5箇条
  • スイーツアンバサダーとして今思うこと

肩書きや資格が持つ意味

「スイーツアンバサダーという肩書きは自分で考えました」と話すnanshi(ナンシ)さん。

「お菓子にまつわる肩書きでいうと、書籍出版や講師歴などの実績を持つ〈菓子研究家〉や、専門的な知識や経験のある〈スイーツジャーナリスト〉などがありますが、私はスイーツと、スイーツを食べる人にエールを送りたいと思い、〈スイーツアンバサダー〉にしました」

スイーツアンバサダーのnanshiさん。Instagramのフォロワーは、2024年6月現在約3.5万人にものぼります

「スイーツアンバサダーを漢字で書くとするなら、〈菓子応援家〉。菓子応援家って、文筆家みたいでめちゃくちゃかっこいいなっと思っていて。フォロワーが10万人を超えたら、漢字表記に変えているかも(笑)」

大阪や京都を中心に、年1,000種類以上のスイーツを食べ歩くというnanshiさん。全国各地へお菓子巡りの旅もします

肩書きを持とうと思ったきっかけは、2020年に大阪・梅田にある阪神百貨店のバレンタイン催事企画で、〈いちごアンバサダー〉に選ばれたとき。

「いっしょにアンバサダーを務めた仲間に、自分のSNSをもっとちゃんと育てていきたいという話をしたら、「今のままだとnanshiさんがどういう人なのかわからないし、本気でやっているのか、それとも遊びでやっているのか、どっちなのかもわからない。だから、ちゃんとやっているということを示すためにも、肩書きを持ったほうがいい」と言われたからです。

そのときにもう一つ言われたのが、資格について。肩書きを持つのと同じで、社会的なアピールとして、取得しておいたほうがいいんじゃないか、というアドバイスをもらって。それで〈スイーツコンシェルジュ ※〉の資格を取得しました」

スイーツコンシェルジュ……「スイーツコンシェルジュ検定」に合格後、協会への入会により付与される資格の呼称。スイーツから広がる豊かな食文化を提案することができるスイーツのスペシャリスト(一般社団法人日本スイーツ協会主催)

いちごアンバサダーのInstagram投稿
2021年に〈いちごアンバサダー〉を務めたときのInstagramの投稿
ベリーとチョコのパフェ、あまおう苺とピスタチオのパフェ、淡雪のいちごパフェ
自らも楽しみつつ、写真の撮り方や文章など、ほかのアンバサダーから学ぶことがたくさんあったそう

スイーツアンバサダーの仕事

スイーツアンバサダーとして、実際にはどんなお仕事をされているのでしょうか。

「百貨店の催事やイベントの企画、監修をしています。ほかにも雑誌やテレビでおすすめスイーツの紹介、テレビドラマに出てくるSNSの監修をしたこともありますね」

初めてのメニュー開発

百貨店の催事やイベントの企画、監修というのは、そのイベントの出店者さんへのアプローチリストを作るというのが主な役割です。

「2024年5月の大型連休に、大阪梅田の阪神百貨店で開催した『nanshi presents #焼き菓子のある時間2024』では、プレゼンターとして出店者さんのリストアップはもちろん、広告モデルや会場内のBGMも担当しました。催事の運営やオペレーションは阪神百貨店さんが担ってくださるので、私は会場全体の世界観を作り上げていくようなイメージです」

「nanshi presents #焼き菓子のある時間2024」の催事会場のタペストリー
「nanshi presents #焼き菓子のある時間2024」の催事会場のタペストリー。nanshiさんがモデルを務めるとともに、nanshiさんの手書き文字がデザインされています
焼き菓子のある時間2024
SNSでも同一のハッシュタグをつけて展開。キャプションでは「#焼き菓子のある時間2024」の出店者さんを紹介しています

「じつは2024年の今回、初めてメニュー開発に携わらせていただいたんです。阪神百貨店さんの常設店舗でもある、京都の老舗日本茶専門店・一保堂茶舗さんに特別コラボカフェをお願いして。阪神百貨店さんと一保堂茶舗さんと私とでアイディアを出し合って、抹茶に合うお菓子を考えました。

さらに、一保堂茶舗さんと交流のある器ブランド・yumiko iihoshi porcelainさんにもご協力いただいて、提供時にイイホシさんの器を使わせていただいたりと、まさに特別コラボ尽くしの抹茶喫茶室になりました」

焼き菓子のある時間2024 超予習ガイド
開催直前にInstagramに投稿した「#焼き菓子のある時間2024」の超予習ガイド。一保堂さんの特別コラボカフェメニューの詳細も

また、会場全体の空気感もすごく大切にしているというnanshiさん。

「私自身、催事というものがすごく好きで。いろんな催事に足を運ぶんですが、例えば出展者さん同士がお互いを意識しすぎていたり、逆に関係性が見えにくかったりするのは、すごく寂しい気がするんです。だから、出展者さんも巻き込んで、みんなでいっしょに盛り上げて行きたいですし、そのほうがお互いにいい効果があると私は思っています」

会期中はnanshiさんも会場へ。フォロワーさんから話しかけられることも

「ありがたいことに、この焼き菓子の催事も2024年で3回目に突入しました。回を重ねるごとにプレッシャーも感じています。私自身がめっちゃ厳しいタイプのお客さんだから思うことなんですが(笑)、ネタ切れ感や習慣的な雰囲気ってお客さんに伝わってしまうんですよね。だから毎回パワーアップさせたいなと思っています」

推しスイーツの紹介

「雑誌やテレビでおすすめスイーツを紹介することも結構あります。雑誌『Hanako』の〈ときめく!スイーツ大賞〉の審査員のときは、『今年来そうなスイーツは?』とか、『〇〇部門のおすすめは?』とか、10項目ぐらいが並んだアンケートに回答して提出します。自分の推しスイーツをいっぱい載せてもらいたいので、たぶん100個ぐらいは書いたような(笑)」

このスイーツ大賞の審査員として選ばれたのは、“スイーツエキスパート”な20人。「そうそうたるメンバーの中に入れてもらって恐縮です」とnanshiさん。

→雑誌『Hanako』(マガジンハウス)のWEBサイト『Hanako Web』では、nanshiさんの記事も。「関西で行くべき、知る人ぞ知る焼き菓子3選|スイーツアンバサダー・nanshi」

生活情報番組 よ~いドン! 関西テレビ放送 本日のオススメ3"コーナー 一度は食べたい!絶品スイーツ
生活情報番組『よ~いドン!』(関西テレビ放送)の"本日のオススメ3"コーナーで、「一度は食べたい!絶品スイーツ」を紹介

「一言に『おすすめスイーツの紹介』と言っても、じつは結構むずかしいんです。そのつど、メディアっぽさのあるセレクトになるように心がけていますね。スイーツ大賞のときは、私が審査員に選ばれた理由が“こだわり系スイーツ情報を持っているから”だったので、その意図も汲んでアンケートに答えるようにしました」

まるでドラマのような話

ドラマのSNSの監修に関しては、主人公がSNSに投稿するシーンの、スイーツの写真を撮影したそう。

「石川県金沢市が舞台のドラマだったので、実際に金沢へ行って撮影もしましたし、金沢のお菓子巡りもできて、とても楽しかったです」

SAINT NICOLAS テオブロマ Raffine
nanshiさんが実際に撮影、デザイン制作した投稿
こちらはXの投稿。同ドラマのメイキング映像です。nanshiさんのケーキの食べ方に、nanshiさんがいう“ガチ勢の生態”を感じる一コマも

「じつはこのお仕事をいただいたきっかけが、本当にびっくりするような話で。コロナ禍にはやった、〈Clubhouse クラブハウス〉というアプリを覚えていますか。ラジオを聴いているかのような感覚で、日常生活の中の会話を楽しめる音声配信アプリです。

そのClubhouseで、ある人たちの会話を聞いていたら、急に『めっちゃフォロワーが多い人が聴いてる!』『ルームに入ってきて~』と声をかけられて、会話に飛び入り参加したんです。そこに、ドラマのスタッフさんが参加されていて。話の流れで、SNSの監修をお願いされることに。

そのとき脚本家さんが考えていた主人公が、まさに私みたいに、SNSでスイーツ情報を発信する役柄だったんですよ。本当に何がどうつながっていくかわかならいなと思いました」

nanshi、SNSがバズる

クリエイター

大阪や京都を中心にスイーツを食べ歩き、SNSで情報を発信。スイーツと、スイーツを食べる人にエールを送りたいと、スイーツアンバサダーという肩書きを自ら考案。さまざまなメディアでスイーツを紹介するほか、百貨店の催事の企画・監修も行なっている。

フリーライター。大阪在住。大学卒業後、株式会社オレンジページでアルバイトとして現場や料理を学んだのち、兵庫県・神戸の帽子ブランド「mature ha.」に就職。退職・出産を経て、ライターとして活動開始。好きか嫌いかはひとまず置いといて、とりあえずやってみるタイプ。今日も夕飯の献立を考えながら暮らしている。

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