
食関係の資格を取得しているフードクリエイターへのインタビュー(全4回)。今回は、注目度の高い「調理師」「野菜ソムリエ」の資格を取得している、フードコーディネーター・SHINOBUさん。独学での勉強法と、食の現場に活かすリアルなお話を伺いました。
目次
- 目次
- フードコーディネーター・SHINOBUさん
- 取得している資格|調理師、野菜ソムリエ
- 資格を取得したきっかけは何ですか?
- 大変だったことは?
- どのような人におすすめですか?
- どんな変化がありましたか?
- 『食の資格・検定ガイドBOOK 2027年度版』発売中!
- そのほかの「食の資格」取得者インタビューはこちら
フードコーディネーター・SHINOBUさん
調理師、野菜ソムリエの資格を持つ。スポーツメーカーで勤務後、食の道へ。飲食店、大手料理教室、出版社にて経験を積んだのちフリーランスに。現在は、ポップアップレスラン主宰のほか、各種企業のレシピ開発、撮影調理、出張料理などを手がける傍ら、飲食店での勤務も継続。「みんなが笑顔になる料理!」をモットーに、おいしく楽しい空間を演出。

取得している資格|調理師、野菜ソムリエ
私の学習方法
独学で働きながらの資格取得への挑戦だったため、時間を区切る、休日に集中して取り組むなど自分に合った学習方法で臨みました。
資格を取得したきっかけは何ですか?
料理教室で講師として働いていたときに「野菜ソムリエ」の資格に挑戦しました。飲食店での勤務経験はありましたが食に関わる資格は持っておらず、料理を教えるからには資格を持っておきたいと考えたからです。
その後、家庭向けの料理だけではなく、お客様に提供するお店の料理を学ぶべく、イタリアンレストランへ転職しました。鍋や食材など重たいものを扱うため重労働でしたが、「調理師」試験の受験資格を得るためには実務経験が必要です。資格取得を目標にすることで体力的なつらさを乗り切り、レストランで働きながら調理師を取得しました。

大変だったことは?
どちらの資格も働きながら独学での取得です。体力を使う仕事をした後に勉強するため、眠気との闘いでした。大変でしたが、料理の現場で働くことも資格を取ることも自分にとっては大切で、自分の引き出しを増やすことがお客様の喜びにつながると考えて乗り切りました。
無事に資格は取得できましたが、「学ぶこと」が終わるわけではありません。資格は入り口に過ぎず、取得後も日々情報をアップデートしていかなければならないため、今でも働きながら学び続けています。
どのような人におすすめですか?
野菜ソムリエも調理師も、資格を持っているから仕事に就けるわけではありませんし、持っていなくても料理の仕事はできます。ですが、資格を取得すると専門的な知識を身につけたという自信につながります。
また、知識や経験があることをお客様に客観的に伝えることができ、自分のブランドとなりますので、挑戦する価値はあると思います。
どんな変化がありましたか?
調理師の資格取得後、料理スタジオの企画運営の仕事をしていたときに、自身の名前を冠したオリジナル講座を始めるよう上司から勧められました。決められたレシピで指導していた料理教室とちがい、講座内容の企画、レシピの考案、料理写真の撮影など多岐にわたる業務をひとりで行わなければなりません。当初は不安でしたが、資格取得で得られた自信が一歩踏み出すきっかけになりました。
このときの経験が現在のフードコーディネーターの仕事に役立っていますし、「SHINOBU」としての活動はここから始まったので、大変でしたが講師を引き受けてよかったと思っています。
おいしく楽しい空間が好きで、「おいしい」を共有したいという思いを原動力にこれまで活動してきました。おいしいと楽しいを実現するため、現在は独立し、1~2カ月に1回程度、期間限定で開催するポップアップレストランや出張料理など幅広く活動しています。
料理の世界は華やかなイメージとはちがい、地味で体力が必要な仕事です。ですがお客様の「おいしい」という言葉や食事を楽しむ「笑顔」で苦労がすべて報われます。家庭料理のぬくもりがある、レストラン仕様の料理を目指して、これからも学び続けていきたいです。

【出典】『食の資格・検定ガイドBOOK 2027年度版』(オレンジページ、2025年)
2025.05.02
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Contents
・食の資格ランキング
・食の資格チャート
・取得者インタビュー
・【Part1】食の作り手を目指すなら
調理師/専門調理師・調理技能士/ふぐ取扱責任者免許/菓子製造技能士/製菓衛生師/パン製造技能士/ベーカリーパティシエ(R)/お菓子作りパティシエ(R)/デザートクリエイター(R)/野菜パティシエ/栄養と調理技能検定/食生活と栄養検定/料理検定/JADP認定家庭料理スペシャリスト(R)/つくりおきマイスター/漬け料理アドバイザー/魚料理アドバイザー
・【Part2】食をマネジメントするなら
管理栄養士/栄養士/食生活アドバイザー(R)/食育指導士/スポーツ食育アドバイザー(R)/JADP認定食育アドバイザー(R)/食育健康アドバイザー(R)/NR・サプリメントアドバイザー/JADP認定健康食アドバイザー(R)/ベビーフードインストラクター/介護食士/介護食マイスター(R)/介護食作りインストラクター(R)/アスリート栄養食インストラクター(R)/美容栄養学専門士/ダイエットインストラクター/ベジフルビューティーセルフアドバイザー/JADP認定 糖質OFFアドバイザー(R)/管理健康栄養インストラクター(R)/食育栄養アドバイザー/JADP認定 幼児食インストラクター(R) ほか
・【Part3】食のサービスに関わるなら
レストランサービス技能検定/西洋料理テーブルマナー講師認定試験/和食検定/北海道フードマイスター検定/インド食文化士/ヴィーガンスペシャルアドバイザー/食品ロスゼロ料理アドバイザー/日本料理ソムリエ/JADP認定 精進料理スペシャリスト(R)/オーガニック料理ソムリエ/日本バーベキュー協会認定 バーベキュー検定/西洋料理ソムリエ/フランス料理インストラクター/四川料理ソムリエ ほか
・【Part4】食材を専門的に学ぶなら
パンコーディネーター/パンシェルジュ検定/パン・ブーランジェ(R)/パンコーディネーター エキスパート/パンコーディネーター アドバンス/玄米マイスター/雑穀エキスパート/雑穀士/雑穀ソムリエ/雑穀マイスター(R)/お米ソムリエ/白米ソムリエ/日本ラーメン検定/カレーマイスター/健康ミートアドバイザー/だしソムリエ/出汁マイスター/健康出汁アドバイザー/スープマイスター(R)/スープアドバイザー/発酵検定/発酵マイスター ほか
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そのほかの「食の資格」取得者インタビューはこちら
→【食の資格】J.S.A.ソムリエ|髙山かづえさんが見つけた新たな視点
→【食の資格】管理栄養士|川越光笑さんが働きながら挑んだ国家試験
→【食の資格】国際中医薬膳師|齋藤菜々子さんが深めた医食同源の学び
クリエイター
大手料理教室やレストランでの経験を積み、2013年に(株)オレンジページに入社。体験型スタジオ「コトラボ阿佐ヶ谷」の運営と、料理講師を兼任。 イベントのディレクション、食品会社やカフェのメニュー開発・レシピ提供などを手がけ、2022年にフリーランスに。「みんなが笑顔になる料理!」をモットーにレシピ考案するほか、ポップアップレストランや出張料理でも活躍中。